一人さんの教えに出合ってびっくり
☆☆---☆☆ 世の中は必ずペアになっている ☆☆---☆☆
ある人が小学生の時、担任の先生にこんなことを言われたそうです。
「暖かい春に咲く花ではなく、寒い時期に咲く、梅のような人間になりなさい」
寒風に耐えながら花を咲かせる梅になるというのは、おそらく「どんなにつらくても、じっと耐え忍んで輝きなさい」というような意味でしょう。
その人はずっと先生の言葉を信じて生きてきたんだけど、ある時、一人さんの教えに出合ってびっくり。
なぜかって、努力はいらないとか、我慢はしちゃいけないとか、先生の言葉とは真逆のことばかりだから(笑)。
もちろん、この先生の言うことが間違っているわけじゃないんだよ。
つらくてもじっと耐え忍ぶのが好きな人は、そうすればいい。
その人にとっては、それが正しいの。
だけど一人さん流で言うと、梅は、寒い季節が好きなだけなんです(笑)。
無理して寒い時期に花を咲かせているわけじゃない。
梅は、梅の都合で咲く。麦は、麦の都合で実をつける。
世の中は、全部そうなっているんだよね。
寒い時期に花を咲かせるのには、何か梅に都合がいいことがあるからだよ。
ハチドリっていう、体長が10cmくらいの小さな鳥がいるの。
くちばしがストローみたいに細長くて、花の中にくちばしを差し込んで蜜を吸うんだけど、そのハチドリが蜜を吸うのに適した花があるんだよね。
例えば、長い筒状の花の場合は、長いくちばしを持っていなければ蜜を吸えないから、ハチドリにとっては食料をめぐってほかの鳥や昆虫と争わなくていいというメリットがあります。
一方、花にしてみれば、花粉を運んでくれる大事な媒介者なの。
ハチドリは自分に都合のいい花の蜜ばかり吸いに行くから、まるでお抱えの花粉媒介者みたいな感じで、効率的に受粉してもらえるんです。
自然界には、こんなふうにお互いに利益がある「ペア」がたくさんあって、それによって進化しているんだよね。
「梅の花」と「寒さ」にしても、何か理由があってのペアなんです。
梅の花は自分にメリットがあるから寒い時期に咲いているだけで、俺たちが拍手喝采して真似るようなことじゃないの。
みんなそれぞれ都合がある。
表面的なことだけで判断しちゃダメなんだ。
斎藤一人 楽しんだ人だけが成功する より
以上
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